仕事術

初任の先生が冬休みにやるべきこと6選

hana

早いもので、もう12月も終わりに近づいてきました。

先生にとっても冬休みは楽しみですし、束の間の休暇を心待ちにしている人も多いはず。

そんな貴重な冬休みを少しでも有意義にできるように、先生が12月にやるべきことをまとめました。これを読んで少しでもお休み気分を味わっていただけたり、誰かの気分を上げることができるならば嬉しいです。

心身を休める

何より大事なことが心と体を休めることです。

毎日、学校に通っているだけでも先生たちは本当に頑張っています。でもその分、肉体的にも精神的にも疲れ果てている人が多いと思います。

私自身も、社会人こんなに大変なのかと思っていましたが、今振り返っても、大学を出たばかりの初任の先生が冬休みまで頑張っただけで本当にすごいです。

冬休みは緊張を解いて、とりあえずゆっくり休みましょう。

たっぷりと睡眠をとる、栄養のある食事をする、ぼーっとする時間を設ける。これだけでかなり体力が回復します。

退職してから振り返って、精神的な疾患になる先生が多い理由の1つが睡眠時間の圧倒的な不足なのではないかと思います。人間、1日7時間は睡眠が必要です。数日寝たくらいでは睡眠不足の解消はしませんが、7〜8時間の睡眠を毎日取るだけで、驚くほどのパフォーマンス向上を実感できるはずです。

私は7時間寝るようにしてから、頭の重い感じがなくなり、思考がクリアになったと感じます。

年休、休暇の消化

運よく病気などをせず、小さな子どもや介護の必要がない場合は、年休を使い切ることはハードルが高いと感じます。

でも、休暇はできるだけ冬休みに使っておくべきです。なぜなら、春休みはクラス替え会議や次年度の準備などで意外と忙しく、思うように休暇が取れないことがあるからです。

初年度の場合、年休は20日で、これは次年度に繰り越せるので、無理に使う必要はないと思います。私も、もしもの時に備えて、初年度はあまり年休を使わないようにしていました。それでも夏休みや冬休みなどに5〜10日は消化したと思います。

しかし、初年度であっても、振替休暇など次年度に繰り越せない休暇があります。それらが溜まっている場合には、できるだけ使っておきましょう。

特に、修学旅行の引率の振替え、土曜授業の振替えなどは、取得できる期限が1年より短い場合があるので注意です。

プライベートの充実(1人時間も含む)

これまでの心身を休める、休暇を消費すると重なる部分もありますが、冬休みなどのまとまった時間を利用して、プライベートを充実させるべきです。

ここで言うプライベートの充実とは、何もキラキラした生活をしようということではなく、教育以外の世界に触れようということです。

先生という職業は特殊で、学校では一般社会と常識が違うなんてこともしばしばあります。異なる種類の世界に触れることで、新鮮な気持ちになれるし、社会的にバランスの取れた感性に近づけると思います。

具体的におすすめの過ごし方は以下の通りです。

  • 旅行する
  • 映画や演劇、美術の鑑賞をする
  • 読書をする
  • 自分のスキルアップのための勉強(英語、ICT、金融、趣味の勉強など)をする
  • 家族やパートナー、友人と過ごす

これらはあくまで一例ですが、自分の心が豊かになるために何かをするというイメージで過ごすのが良いと思います。

若い先生に話を聞くと、このまま教員でいることの不安を抱えている方が少なくないと感じます。私自身、具体的に転職などを考えていない時期でも、英語など社会常識としても役立つ勉強をすることが、そのような漠然とした不安軽減に役立ちました。

学校とはとても閉鎖的な空間で、現状では数十年、やっていることが変わらないという点で特殊です。若い先生方の不安は、おそらく、自分が社会に置いていかれるのではないか、だから教員の世界で生きていかなければいけないのではないか、というものだと思います。社会の流れは本当に早いので、時間のある冬休みにはぜひ今の社会がどうなっているか、追いかけてみて欲しいです。

もし私がまだ教員をしていたとして、今年の冬休みに何かをするとしたら、Chat GPTなど生成AIの勉強をしてみたいと思います。

環境の整備:机上、教室

机上の紙類を整理する

日直など、学校にいるのに空き時間がある場合、いらないプリント類の仕分けと処分をしましょう。

学校では明らかに重要ではない情報(特に何かのチラシ)が紙に印刷されて配布されることがあります。自分に関係ないものはどんどん処分しましょう。そうでないと、必要な書類が埋もれてしまいます。

こまめに整理しておくことで、年度末の職員室内での席替えや、今後の異動の時にかなり楽になると思います。

また、すっきりした机だと頭もすっきりして、仕事が捗ります。

処分していいか不安な場合はデータで残す

教科のことや分掌のことなど、全員に配られたのではない紙など、捨てるのを躊躇してしまうことがあります。これらのものは、PDF化するか、写真に撮るなどして情報のみをデータとして残しましょう。

数枚の書類のスキャン、PDF化には、Adobe ScanやCam Scannerなどのアプリが便利です。

必要なら教室の整備

私は教室の装飾は、学年で合わせて掲示しているものを除いて、ほとんどやっていなかったので、年末だからといって掲示物に関して特にやることはありませんでした。

やっていたことは、あまりにも殺風景なのと、教室の後ろにあった予定黒板を書くのに不便だったために、どこかでもらった風景のカレンダーをかけることくらいです。

ただし、教室の設備の修繕が必要な場合は、事前に担当の人(業者に頼む必要があれば副校長、日曜大工レベルで直りそうなら用務員さんなど)に言っておいて、冬休みに生徒がいない時間を使って直してもらう手筈を整えておきました。掃除道具入れの棚とか冷暖房の設備などを見ておくといいと思います。

掃除に関しては、子どもたちが大掃除でやったのに任せていました。さらに、私がいた学校では、用務員さんが掃除やワックスがけなどをしてくれていたので、担任が掃除なんてしなくても常に教室が綺麗だった記憶があります。本当に恵まれていました。感謝です。

3年生の担任の場合:私立分の調査書を書く

これは3年生の担任の場合に限りますし、地域によって制度が異なるかもしれません。

東京都の場合、冬休み前に調査書を準備することができました。

私立高校の調査書は、学校によって様式が異なり、たくさんの手書きを求められる場合もあります。書く内容は事務的なことですが、間違えると訂正印など後から大変なので、授業の隙間時間ではなく、冬休みの生徒がいない落ち着いた時間に書くといいと思います。

1クラスの人数は多くて40人ですが、教育熱心な地域の場合、1人で私立校を6校受験するなんて子もいるので、計画的に進めると良いです。

初めての場合、また、出身の都道府県と勤務している場所が違う場合、そもそも制度自体がよくわからないと思います。

大まかな全体像や書類を書いて出てくる疑問は、その都度進路担当の先生に聞きましょう。受験のことに限らず、こんなことを聞いていいのか躊躇う前に、「初めてなのでわからないのですが〜」と控えめな態度でさっさと聞くのが効率がいいです。

まとめ

以上、教員が冬休みにやっておくとよいことでした。

個人的には身体を休めることが最も大事で、次に、精神的な安定という意味で外の世界とのつながりを持つことが重要です。今後またそれぞれの項目について、時間があるときに順次細かく書いていきたいと思います。

皆さんの冬休みが、少しでも心休まる時間になりますように。

ABOUT ME
はな
はな
東京都の期限付任用教員を経て、正規採用で中学校の教員となる。初年度から中学校の学級担任と家庭科を担当。
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