初任の先生が朝の学活ですべきこと
朝はただでさえバタバタしています。
朝の会、朝学活、ホームルームなど呼び方は様々ですが、朝、子どもたち全員の顔を見て1日のスタートを切る朝学活で私がやっていたことを書き留めておきたいと思います。
最初に言っておくと、ものすごくゆるい感じでやっていたので、こんな感じでもいいんだと思っていただければ幸いです。
人数確認、欠席者の確認
何より大事なことが欠席者の確認です。他はゆる〜くやってOKですが、ここだけは時間がかかったとしてもきっちりやります。学活の前に、朝読書の時間などがあればそこでやっておくと時間に余裕が生まれます。
まず、連絡をもらっていない生徒が欠席していないか、欠席者は学校側が把握している生徒と合致するかを確認します。
もし、欠席連絡のない生徒がいない場合、副担任や職員室に連絡するなどして、早急に保護者に確認します。
不登校で来たり来なかったりする子の場合には、親も慣れてきて連絡してこないこともありますが、それでも毎回、必ず連絡をとって確認しましょう。その際、家にいることがわかれば十分で、その子のペースがあるので、特に学校に来るように説得する必要はありません。
なぜなら、担任の教育方針や勉強以前に、とにかく生徒の安全が1番だからです。
何かあったとしても、早い段階で気づければ、大事には至らない可能性が高いです。
特に、もし学校内で倒れているのに気づかなかった場合などは、学校の責任になってしまいます。
私がこれまでに経験した例では、間に合うように家を出たはずなのに学校に来ていないということがありました。親に学校に行きなさいと言われて家を出たものの、やはり学校に足が向かず、途中で違うところに行っていたということでした。
早い段階で気づくことができたので、保護者に子どもを探していただいて無事を確認できました。
あいさつ
これはほとんどどのクラスでも同じだと思いますが、最初に「おはようございます」のあいさつをします。挨拶というか、号令ですね。
この時、できるだけ穏やかな気分と顔で、クラス全体を見渡して全員の顔を見るようにしていました。穏やかなクラスにしたかったので、自分も含めて、みんな朝からちゃんと来てえらいねという気持ちを表現しているつもりでした。笑
1クラス40人だと、1日で全員と話すことができないことも多いです。せめて顔だけでもちゃんと見ておこうと意識していました。
生徒の司会で朝学活
ほとんどの学校でそうだと思いますが、日直の生徒が司会をして学活をします。
内容はだいたい毎日同じですが、生徒にとってはたまにしか回ってこない日直を覚えるのは無理なので、テンプレートを印刷、ラミネートして教卓のところに置いていました。
このテンプレートは、周りの先生方にいただきました。
学校によって、どういう内容で行うか少し違っていると思いますので、最初に周りの先生聞いてみるといいと思います。
先生の話は主に事務連絡
おそらく朝学活の1番最後のメニューは先生のお話です。
ここではまず、職員打ち合わせで共有された、生徒に伝達すべきことなどを伝えます。
ほとんどが事務連絡です。
この後で、その1日ごとに何かエピソードを話す先生方もいると思います。私が中学校の時の先生は、その日の新聞の記事のことを何か1つ話したり、今日は何の日かをネットで調べて、今日は〜の日だよという話をしてくれたことを覚えています。(11月11日がポッキーの日みたいなやつです。だいたい毎日、何かの日になっています。)
こういう話を聞くと、例えば社会の授業に役立つなど、何かしらプラスの側面はあるかもしれません。
でも私は、このような話は一切したことはありません。
理由は2つあって、1つ目はそんなことを準備する時間はないからです。
そして2つ目は、朝学活で話したことが生徒の記憶に残ることはそんなになく(というより教師の側がそんなに印象的な話題を毎日用意できる自信がない)、早く終わった方が嬉しい生徒もいるはずだからです。
しかし、事務連絡のみとなると、時間が余ることも多々ありました。
そこで、私のクラスでは、
- あとは教室から出ないで静かに自由時間(歩くのも友人と話すのもOKだが騒がず教室内で)
- もし先生と話したいことがあれば来てね
という時間にしました。
こうすることで、話を聞くのだるいなと思っている生徒のストレスを最小限に抑えることと、先生とお話したいという生徒の話を聞くこと、そしてこちらから声をかけたい生徒(気にかけることがある生徒)へ話ができることができ、一石三鳥です。
教育実習で、何か話を求められた経験などから、何か話さないとと思っている先生もいるかもしれませんが、このやり方で文句が出たことはありません。
また、初任の頃に指導教官が朝学活を見に来てくれたこともありましたが、特に何か言われたこともありません。
もしどうしても先生の話が必要な場合のおすすめ本
それでも、管理職や上司の方針などでどうしても朝の話をしなければならない場合、おすすめは365日のトピックが載っている本を1冊買って、それを毎日読むことです。
毎日違う話題が載っているので、1年間内容が重複することはありません。また、クラスで音読するだけでいいので、毎日の準備も必要ありません。
最近では、以下のような様々な分野の365日のトピック本が出ています。
文字情報が多めで、少し社会科に寄せたものであれば
渋谷申博『日本の暮らしと信仰365日』なんかがおすすめです。
教室でタブレットなどからスクリーンに画像をすぐに投影できる環境がある場合は、美しい写真がメインのものがおすすめです。ビジュアルから興味を惹きやすいので、子どもたちも注目しやすいと思います。
富井義夫『地球一周 365日 世界遺産絶景の旅』いろは出版
『いつかはこの目で見たい 世界の名建築をめぐる365日』パイ インターナショナル
また、教科としては美術に近い、次のようなものも勉強という感じがあまりしなくて楽しめると思います。
海野弘『366日 絵の中の部屋をめぐる旅』
Fikmarks『映画と旅する365日 物語のある風景』
自分の教科に近いものや、単純に中学生が楽しいと思えそうなもの、また何より先生自身が楽しいと思えるものを選ぶと良いと思います。
私ならアート系のものを選びます。もしiPadなどを持っていれば、それで画像検索してみせることもできて、色彩などの視覚情報があれば、勉強という感じが少なくなるからです。
まとめ
朝学活では、まず欠席者が連絡を受けているか確認します。
連絡なく欠席している生徒がいる場合には、必ず保護者に連絡をとりましょう。
あとは事務連絡を行ったら、特に担任からの話は必要ありません。
もし上司や同僚から何か話さなければいけないという圧力があるなら、365日異なる内容の書かれた本がおすすめです。このような本はたくさん出ているので、先生の専門や興味に合わせて選んで大丈夫です。
ただでさえ朝はバタバタするので、出席確認だけはしっかりして、それ以外はゆるくやりましょう。